COPD(慢性閉塞性肺疾患)と禁煙外来

COPDの原因は90%が「喫煙」

「COPD」とは、従来「肺気腫」および「慢性気管支炎」と呼ばれてきた病気です。
その症状は労作時の呼吸困難、慢性の咳、慢性の痰です。放置すると肺機能の低下が進み、呼吸不全を起こして日常生活が著しく制限されます。
我が国での疫学調査によると、治療を受けている患者数は21万人程ですが、推定患者数は530万人とされ、有病率は40歳以上で8.5%と高いことが示されました。また死亡者数は年々増加しており、WHO(世界保健機構)の統計では、世界の死亡原因の第4位にランクされ、今後も更に患者数と死亡数が増えることが予測されています。


  COPDの原因は喫煙で90%を占め、そのため「タバコ病」とも呼ばれています。ゆっくり進行するため、異常を感じて受診した時には重症に陥っている場合が多い「肺の生活習慣病」です。
診断にはマルチスライスCT検査が最も有効で、COPD(肺気腫)の部分は解析ソフトを用いて低吸収領域として示されます。


 治療は禁煙が最も重要で、当院ではマルチスライスCT検査でCOPDを正確に診断して、禁煙外来で禁煙のための治療を行っております。


■マルチスライスによるCOPD検査



気管/気管支 正常な肺領域  低吸収領域(肺気腫領域)

H21/11  朝日サリー掲載